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江戸時代の昭和区2

太助さんは、御器所台地でできる大根を、沢庵漬けとして売り出してみよう、と思い立ちました。太助さんは早速、県外で沢庵漬けの漬け込み技術を研究、習得してきて製造を始めました。

幸いなことに、これには代々酒造りをしていた大樽を使うことを流用することができました。さらには大根も近隣の農家がたくさん作っておりました。地理的条件にも恵まれました。御器所台地は、新しい開墾地であったので、肌のきれいな美味しい大根が収穫でき、さらには、伊吹おろしの寒風のおかげで大根をうまく乾燥させることもできました。

干しあがった大根は『萬家』へ持ち込ませて、これらを買い取りました。太助さんはそれらを、一年間販売し続けることができるように、『上ほし・中ほし・生ぼし』と3段階に分けて、四季それぞれの味付けの工夫をして、別々の大樽に塩と米ぬかで漬け込みました。

 

太助さんの知恵と努力が実を結び、味、香りがとても良い沢庵が出来上がりました。大樽の蓋を取って完成した沢庵漬けを出すときには、その良い香りは一町(約100M)四方に広がり、皆の食欲を搔き立てたと、たいそうな評判になったそうです。

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