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Q:ピーナッツアレルギーについて教えてください

🥜ピーナッツアレルギーは、重篤な症状を引き起こしやすい代表的な食物アレルギーの一つで、特に子どもに多く、大人になっても改善しにくいといわれています。

【ピーナッツアレルギーの症状】

発症は早ければ数分以内、遅くても1〜2時間以内に現れることが多いです。
特に少量でも症状が出やすいのが特徴です。

主な症状

  • 皮膚症状
     じんましん、赤み、かゆみ、腫れなど

  • 消化器症状
     嘔吐、腹痛、下痢、吐き気

    ・呼吸器症状
     咳、鼻水、くしゃみ、呼吸困難、喘鳴(ぜーぜーする音)

  • 全身症状(アナフィラキシー)
     血圧低下、意識障害、ショック状態(救急対応が必要)

中でもアナフィラキシーショックは、命に関わる危険な状態です。ピーナッツアレルギーはアナフィラキシーを起こしやすいため、症状が軽くても必ず医療機関を受診することが重要です。

また、他のナッツ類(クルミ、アーモンドなど)とは別物で、「ナッツアレルギー」とは区別されることが多いです。ただし、ピーナッツアレルギーの人は、他のナッツでも症状が出やすい傾向があります。

【発症しやすい人の特徴】

  • 家族にアレルギー体質の人がいる(遺伝的体質)

  • 乳児期のアトピー性皮膚炎が重症だった

  • 他の食物アレルギーがある(卵・牛乳・大豆など)

【治療・対処法】

基本は「完全除去」しかありません。

  • ピーナッツだけでなく、「ピーナッツ加工品」「微量含有商品」も避ける
    (チョコレート、クッキー、アイス、パン、ドレッシングなど)

  • 「ピーナッツオイル、ピーナッツバター」も注意

  • 外食では必ず店側に事前確認が必要

アレルギー検査

  • 血液検査(特異的IgE検査)でアレルギー反応の強さを調べます。ただし、経験的に症状に相関しないことも多い。参考値と考えてください。

  • 必要に応じて皮膚プリックテスト経口負荷試験(入院ができる病院で慎重に実施)を行うこともあります。

症状発現時の対処

  • 嘔吐、じんましんのみ:抗ヒスタミン薬(医師から処方)ステロイド薬(セレスタミン錠、Sy)

  • 呼吸困難・アナフィラキシー:アドレナリン自己注射薬(エピペン)が必要

  • 一度でもアナフィラキシーを起こした場合、エピペンを常時携帯するのが基本です。


【ピーナッツアレルギーの予後】

  • 他の食物アレルギーと違い、治りにくい(大人になっても持続しやすい)

  • ただし、医師の管理のもと減感作療法(少量から慣らしていく治療を行える場合もありますが、リスクが高いため必ず専門医のもとで行います。


【注意すべき食品表示】

日本では「ピーナッツ(落花生)」は特定原材料で、必ず食品表示が義務付けられています。購入時は必ず確認し、「本製品はピーナッツを含む製品と同じ工場で製造」という表示も要注意です。


 

ピーナッツアレルギーは重篤化しやすく、少量摂取でも命に関わることがある非常に厳重なアレルギーです。嘔吐などの症状が出た場合は、必ず医療機関を受診し、アレルギー検査を受けることをおすすめします。日常では完全除去を基本とし、外食や加工食品にも十分注意が必要です。
エピペンの携帯も含め、専門医の指導のもとで適切な管理を行いましょう。

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