ピーナッツアレルギーと他のナッツ類(アーモンド、カシューナッツ、マカダミアナッツなど)は、似ているようで根本的に異なる点があります。
ただし、両方にアレルギーを持つ人も一定数いるため、注意が必要です。
ピーナッツアレルギー=ナッツ全般アレルギーではないのですが、リスク管理のため、他のナッツも慎重に。
まずは医師の指導で検査し、自分がどのナッツに反応するかを正確に把握することが大切です。
【ピーナッツと他のナッツの違い】
◉ ピーナッツは「豆類」
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ピーナッツ(落花生)は、ナッツ類ではなくマメ科の植物です。
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大豆、エンドウ豆、レンズ豆などと同じ分類に入ります。
◉ アーモンド・カシューナッツ・マカダミアナッツは「木の実(ツリーナッツ)」
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これらは樹木の実に分類され、ピーナッツとは植物学的に異なる食材です。
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英語では「tree nuts(ツリーナッツ)」と呼ばれます。
【アレルギーの関係性は?】
ピーナッツとツリーナッツは別物のアレルゲンですが、以下のような関係があります:
① アレルギーの交差性は基本的に低い
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ピーナッツとツリーナッツのタンパク質構造は異なるため、理論的には別のアレルギーです。
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ピーナッツアレルギーだからといって必ずしもツリーナッツに反応するわけではありません。
② ただし、併発するケースは多い
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ピーナッツアレルギーの人のうち、2〜3割程度がツリーナッツにも反応します。
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特にカシューナッツ・クルミ・ヘーゼルナッツでアレルギー反応が出やすい傾向があります。
③ 原因は「腸内環境の乱れ」や「アレルギー体質」
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併発する背景には、免疫の過剰反応しやすい体質や、腸内環境の悪化が影響していると考えられています。
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一度ピーナッツでアレルギーを起こすと、他のナッツにも過敏になるケースがあるのです。
【重要:アレルギー検査の必要性】
ピーナッツにアレルギーがある場合、他のナッツ類も一度、アレルギー検査(IgE検査)を受けることをおすすめします。
主なナッツ類の検査項目:
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アーモンド
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カシューナッツ
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マカダミアナッツ
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クルミ
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ヘーゼルナッツ
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ピスタチオ など
検査によって、食べられるナッツと避けるべきナッツを明確にすることができます。
【現実的な対応】
● ピーナッツアレルギーの場合:
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基本はツリーナッツも慎重に扱う(安全が確認されるまでは避けるのが無難)。
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特にカシューナッツ、クルミは注意が必要。
● 加工食品にも注意:
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ミックスナッツやナッツ入りのチョコレート、パン、焼き菓子などは複数のナッツが混ざっていることが多く、微量混入のリスクがあります。
● 外食でもナッツ類は要注意:
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ドレッシング、アジア料理、デザートにナッツやピーナッツオイルが使われることも多いです。