島根県で発見されたという男性のニュース、なにかミステリアスで、興味をひかれる話です。
東京在住なのに、なぜ記憶を失って島根県で発見? なにがあったのか? 次々と疑問が湧いてきまして、まるで、
ひと昔前のSF映画を思い出します。
🎬 『トータル・リコール (Total Recall, 1990 / リメイク2012)
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フィリップ・K・ディックの短編小説『追憶売ります(We Can Remember It for You Wholesale)』が原作。
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主人公(アーノルド・シュワルツェネッガー 版ではクエイド)は「自分は普通の労働者」だと思っていたが、実は記憶を操作された元スパイかもしれない、という物語。
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記憶が本物なのか、人工的に植え付けられたものなのか、観客も揺さぶられるSFアクション。
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「記憶」を人為的に書き換える技術がテーマ
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自分のアイデンティティ(本当の自分は誰か?)という哲学的問題に迫る
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記憶喪失や記憶改ざんを扱った作品の代表格
何回見ても面白い、私はこういう作品が大好きで、シュワルツェネッガーの代表作だと思っています。
さて、
🧩 記憶喪失症(健忘症)とは
「記憶喪失症」は医学的には 健忘(amnesia) と呼ばれ、
本人の過去の出来事や自分自身に関する情報を思い出せなくなる状態を指します。
大きく分けると:
1️⃣ 器質性健忘
脳にダメージが起きたことで記憶が失われるタイプ。
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脳外傷(交通事故や転倒など)
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脳梗塞や脳出血
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脳炎や脳腫瘍
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アルコールや薬物による脳障害
2️⃣ 心因性健忘(解離性健忘)
心の強いストレスやショック体験をきっかけに起こるタイプ。
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自分の名前や住所などの 自伝的記憶 が失われる
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多くは脳画像検査で異常が見つからない
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一時的なことが多いが、数日~数か月続く場合もある
💡 症状の特徴
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自分の名前や家族、生活の記憶が抜け落ちる
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最近の出来事だけでなく、長期の記憶も失われることがある
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突然記憶が戻ることもある
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人によっては不安や混乱、抑うつを伴う
🩺 治療・対応
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器質性 → 原因となる脳の病気を治療
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心因性 → 精神的なサポート、心理療法、安心できる環境づくり
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医療チーム(神経内科、精神科など)の連携が必要
👉 今回のケースのように「身元がわからない」「突然記憶がなくなった」というのは、心因性健忘で見られることがあります。
ただし正確な診断には、脳画像検査・血液検査・精神科的評価 が不可欠です。