今月封切りのアニメ映画『ペリリュー』見てきました。
ペリリュー島をはじめ、多くの戦場で散っていった彼らの多くは20代の若者たちでした。
彼らは日本を護るため忠実に、死ぬまで戦いました。
ラストの、家族からの手紙のシーンでは、同じ年頃の子がいる親として鑑賞すると、私は感動して涙が流れました。
そんな彼らが誇れる国でいることが、現代の我々の使命だと思います。
日本人全員が観てほしい価値のある作品だと思います。
さて、もちろん私はパラオに行ったことはないのですが、沖縄県には何回か行ったことがあります。
本島南部の戦跡である、ひめゆりの塔、海軍司令部壕跡も訪れました。
沖縄の戦跡を実際に巡った経験のある方であれば、多くの方が共通して感じる感覚があるのではないでしょうか。
それは、「ここでこれほど多くの人が戦い、亡くなった」という事実と、現在その場に漂う静けさとの、あまりにも大きな隔たりです。
沖縄戦跡を巡ると強く残る印象は、「ここは戦場だった」というよりも、「ここは逃げることのできない場所だった」という感覚です。
ペリリュー島も同様です。圧倒的な戦力差に対しても『戦陣訓』に従い撤退はできず、補給は途絶え、終わりの見えない時間だけが続いていく絶望的な戦い。
それを、派手な演出や英雄譚ではなく、名前を持つ一人一人の存在に光を当てることで、戦争が奪ったものの大きさを、確実に伝えてくる作品でした。
「ただいま」と言える日常の重みを、あらためて噛み締めさせてくれる、戦後80年の節目にふさわしい映画だと思います。