さくらブログ BLOG

にしんそば

京都らしい魅力

にしんそばは、にしんの旨みがだしに染み出し、それがそばと絡み合う絶妙な味わいが特徴です。特に甘辛く煮たにしんの風味が、京都ならではの上品なだしの味を引き立てています。
京都で耳鼻咽喉科学会を訪れた帰り、郊外の大原寂光院に立ち寄ったそば屋で出会ったのが、にしんそばでした。香り高いだしに、じっくりと甘辛く煮込まれたにしんがのった一杯。そのやさしい味わいが、鼻や喉に心地よく染みわたるのを感じました。

耳鼻咽喉科での治療は、鼻や喉の不調を整える大切な時間ですが、その後の食事もまた、体を癒すための重要な一環です。にしんそばの温かい湯気と上品な風味は、呼吸器を通る空気を潤し、心と体を同時にほぐしてくれるような存在です。

京都の伝統が生んだにしんそばは、ただの食事ではなく、体調をいたわりつつその土地の文化に触れるひとときでもあります。鼻や喉の調子が優れないとき、そして心が少し疲れたとき、そんなにしんそばが静かに寄り添い、力をくれるように思います。

Translate »