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録音した自分の声がヘンに感じる理由

録音した自分の声を聞いて、
「こんな声だったのか」
「なんだか気持ち悪い」
「自分の声とは思えない」
と感じた経験は、多くの人にあります。

その最大の理由は、普段、自分が聞いている自分の声と、
録音を通して聞く自分の声では、音が耳に届く経路が違うからです。

1. 自分の声は、2つの経路で聞こえている 👂

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① 普段、自分が話しているとき

声帯で生じた振動は、
空気を伝わって耳に届くだけでなく、
頭蓋骨などの組織を通じても内耳に伝わります。
これを骨導といいます。

特に低い周波数の音が強調されるため、
自分の声を比較的低く、豊かに感じます。

 
Perché la voce registrata ci sembra diversa (e non ci piace)? -  Focus.it
 
 
 

② 録音した自分の声を聞くとき

主にスピーカーやイヤホンから空気を伝わってくる音を聞きます。
頭蓋骨を介した振動がほとんど加わらないため、
普段の自分の声より高く、薄っぺらく感じることがあります。

つまり、
録音した声が変に聞こえるのは、
録音によって声が別人のものに変わったからではなく、
自分が普段聞いている声の音響的な特徴が、
録音では再現されないためなのです。

2. なぜ「不愉快」と感じるのか?

音響的な違いだけでなく、心理的な要因が関係します。

  • 自分の予想と違う:脳は、普段聞いている自分の声を基準にしています。
    その予想と録音音声が一致しないため、違和感が生まれます。

  • 自分の声を客観的に聞く機会が少ない:他人の声は日常的に聞いていますが、
    自分の声を外部から聞く経験は比較的限られています。

  • 自分への評価が加わる:声の高さ、滑舌、話し方、癖などに気づき、
    普段は意識していなかった自分の特徴を気にしてしまうことがあります。


ただし、
録音した声を不愉快に感じる人が全員、
自分の声に否定的な感情を持っているわけではありません。
慣れると、特に違和感を感じなくなります。

3. 人間は声でソーナーの機能もおこなっている

自分の声を発すると、その音は周囲の壁や天井などに反射し、耳に戻ってきます。
脳は直接音と反射音を処理し、空間の広さや響き方を把握しています(ソーナー機能)。

しかし、
録音した声を聞く場合、基本的には録音時の声が再生されるだけであり、
現在いる場所の壁や天井からの反響が自動的に加わるわけではありません。

そのため、
録音音声は普段の自分の声とは音響的に異なります。
ただし、録音した声に違和感がある主な理由は、
ソーナー機能の違いではなく、骨導の有無や聞こえ方の違いです。

人間は、自分の声を単に耳で聞いているのではなく、
身体の内部から伝わる振動も含めて聞いている。

この仕組みを知ると、
録音した自分の声が不思議に感じられる理由も、少し納得できるのではないでしょうか。

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