現在、インフルエンザが大流行しています。
一方で、新型コロナ(SARS-CoV-2)があまり流行していないです。
その理由は、いくつかの科学的・疫学的な背景があります。👇
🧪 ① 多くの人に「感染やワクチンによる免疫」がある
コロナは 2020〜2023 年に大規模流行を繰り返し、
➡️ ほぼ全世代が一度は感染
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➡️ ワクチン接種で免疫が強化
その結果、
“集団免疫の土台”が強く、広がりにくい状態 になっています。
😷 ② コロナ対策がインフルよりも効果的に働く
コロナは
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マスク
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手洗い
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換気
などの基本対策で感染が大幅に減りやすい性質があります。
特に 換気への意識 が社会全体で高まったことにより
➡️ 空気感染しやすいコロナの抑制効果が続いている と考えられます。
インフルは「飛沫+接触」が主体なので、
同じ対策でも 完全には防ぎきれず流行しやすい 特徴があります。
🧬 ③ やはり、現在の流行中のコロナ株は“感染力が落ち着いている”から
2024〜2025年の主流株(JN.1 系統以降)は
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感染力はそこそこ
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重症化は低め
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ウイルス量も以前より抑えめ
という傾向がみられ、
➡️ 爆発的な感染拡大が起きにくいフェーズ に入っています。
🤝 ④ 「ウイルス干渉」でインフルが優勢になっている可能性
ウイルス同士は同時に流行しにくいことがあります。
これを “ウイルス干渉” といいます。
インフルが大流行すると体がインターフェロンを作りやすくなり、
➡️ 他のウイルス(コロナなど)が広がりにくい状況 が生まれることがあります。
過去にも「片方が流行するともう片方が下火になる」現象が確認されています。
例えば
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RSウイルスとインフル
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ライノウイルスとコロナ
🧭 ⑤ コロナの流行は“周期性”に入りつつある
新型ウイルスの初期は爆発的に流行しますが、
数年たつと 季節性の波 に落ち着き、
「冬に少し増える」「春先には減る」という
普通の風邪ウイルスに近い動き をし始めます。
現在はその過渡期と考えられます。